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2007.03.22 鋳造湯口切断用高精度PCDサーキュラーソーを開発

重点開発製品ご紹介
鋳造湯口切断用高精度PCDサーキュラーソーを開発
 

株式会社アライドマテリアル(代表取締役社長 野田 茂)は、自動車の基幹部品であるエンジンの鋳造アルミニウム製シリンダーヘッドやブロックの湯口、堰切断(※1)加工用に、振れ精度を従来比約2倍に向上させた湯口、堰切断用高精度PCD(焼結ダイヤモンド)サーキュラーソーを開発し販売を開始する。
 

1.開発背景
鋳造アルミニウム部品の湯口、堰切断加工は断続的な衝撃荷重が加わる加工システムである為、刃先損傷による切れ味の低下やボディ破損による頻繁な工具交換など作業効率の低下が問題となり、生産性向上に向けた刃物の改善要求が高まっていた。
 

2.新製品の特長
湯口、堰切断用高精度PCDサーキュラーソーは、新しく開発した研磨装置と加工技術の改善により刃振れ精度を従来比約2倍に向上させ、加工の高精度化・ 生産性の向上と工具の長寿命化を実現した。今回開発した研磨装置は、研磨時の取り付け剛性を従来機の2倍以上に高め、切り込み精度も1μmから0.1μm と高精度な制御を可能にしている。同時に、従来の経験を活かしたダイヤモンド砥石の改良、新しい加工技術の開発にも取り組み、高精度PCDサーキュラー ソーの商品化に成功した。(本製品に関する特許は出願済み) 特長は以下の通り
 

(1)実効作用刃数(※2)の増加で、高送り加工(※3)による高生産性を実現
(2)切削力(※4)が各切れ刃に均等作用する為、長寿命化と良好な切断面品位を実現
(3)アルミ溶着(※5)による切断トラブルの発生を抑制
 

3.今後の展望
更なる高精度化を目指す為、刃物取り付け時の振れ調整を不要とする「ホルダー一体型PCDサーキュラーソー」も現在開発中である。 高精度品の商品化に伴いPCDサーキュラーソーをシリーズ化し、廉価タイプ(型番SPS)、高精度タイプ(型番HPS)、超高精度タイプ(型番UPS)の3種類をラインナップする。
提供できるサイズは外径Φ250~450で、総型刃先形状については、別途ご相談に応じる。
 

4.用途
メインは自動車業界の鋳造湯口、堰切断であるが、電子部材のプリント基板切断用途への展開も計画中。
 

5.価格と販売目標
Φ300×5T×40NTのサイズで、概算300~400千円/1枚
2007年度の販売目標は3億円

以上

 
 

【語句説明】

(※1) 湯口、堰切断
鋳造に於いて鋳型に溶融したアルミを流し込む際の流路となるのが湯口や堰である。
湯口や堰は鋳造後の製品にとって不要となる為、バンドソーもしくはカッターなどを用いて切断する。この切断プロセスが湯口、堰切断である。
(※2) 実行作用刃数
工作物を加工した際、実際に作用している刃の数の事。
(※3) 高送り加工
工作物を加工する際の工具の送り速度の事で、高い送り速度になるほど加工時間が短く能率があがる。
(※4) 切削力
工作物を切削加工する際に生じる抵抗で、バイトで言えば主分力、背分力、送り分力の3成 分。切断加工の場合は、主軸への負荷で表現される事もある。
(※5) アルミ溶着
工作物であるアルミの一部が刃先に圧着し、刃先に覆い被さる状態。