ハイブリッド車、電気自動車のモーター用磁石の製造におけるモリブテンの役割

近年、ハイブリッド車、電気自動車の普及が進んでいます。低燃費で地球環境に優しいことから「エコカー」とも呼ばれています。ハイブリッド車、電気自動車のモーターには、強力な磁力を持つ高性能磁石（ネオジム磁石）が使用されていることはご存知でしょうか。ネオジム磁石の製造工程に「高耐熱・耐変形性の特性」を持つモリブデンが使用されています。なぜ、どのようにモリブデンが使用されているのかご紹介したいと思います。

エコカーとは地球環境への影響が少ない車の総称を言います。ハイブリッド車、電気自動車の他にも水素自動車、天然ガス自動車等があります。
ハイブリッド車は、燃費を良くするためにガソリンと電気を動力源にしているため、ガソリンの排出量が少なくなり、結果排気ガスの量が少なくなりますので、大気汚染の影響を少なくします。そして、電気自動車はガソリンを使用しないため排気ガス量がゼロ。充電にかかる電気代とガソリン代を比較しても経済的にも非常に優れています。排気ガス量だけではなく走行時の騒音が少ないため環境に優しい、そして低燃費なのでお財布にも優しい。まさにエコカーですね。

ハイブリッド車、電気自動車などの電動車の駆動用モーターとして、高性能磁石（ネオジム磁石）が使われています。電動パワーステアリングにも使われており、車以外では、風力発電機やパソコン向けのHDD、掃除機などのコンパクトで高性能なモーターにも使用されています。ネオジム磁石は一度くっついたら離れないほどの強力な磁力があり、保磁力にも優れています。高温に耐えられる工夫が施されてから車にも使われるようになりました。

ハイブリッド車や電気自動車に使われている高性能磁石（ネオジム磁石）の製造工程には、磁石を焼き固める「焼成」という工程があります。磁石をモリブデンの容器に入れて焼結します。モリブデンは「高耐熱、耐変形性」といった特性を持っており、磁石の焼成時の高熱に耐えられる最適な材料として使用されています。

自動車は様々なたくさんの部品で作られています。また、その部品一つ一つを作るにも色々な材料が使われているのですね。アライドマテリアルで製造しているモリブデン製品も自動車製造に欠かせない材料として貢献しています。