重い事が重要な意味を持つ金庫などを除いて、低燃費、環境への配慮等の目的で、世の中では軽量化が多く進められています。
自動車においては、それがより顕著で、部品のアルミ化や炭素繊維系材料への切替など、軽い材料を多用することで軽量化を図っている事が多いです。
その中で、重たい金属で知られているタングステンを用いて軽量化を行っている事例があるので、今回はそれらをご紹介します。
1.自動車エンジンの巻
エンジンにはクランクシャフトという部品があり、安定した回転と振動防止の役割をするのがカウンターバランサと呼ばれる部位です。
そのカウンターバランサの体積を小さくできれば、エンジンケースを小さくすることができ、結果、自動車の軽量化(パワーUP、低燃費)につながります。
鉄の約2.5倍の重さ(比重)を持つタングステンをカウンターバランサに使用することで体積が半分以下に設計することができます。
以前までは、0.1秒の差が重要視されるレース車などでしか使用されていなかったタングステンですが、最近では一般車でも使われるようになっているみたいですね。
2. 腕時計のお話
1970年頃に発売されたクオーツが腕時計の主流ですが、手巻きや自動巻きといった機械式時計もまだまだ根強い人気があります。
自動巻き時計には、ゼンマイを自動的に巻き上げるローターという部品が入っており、半円上になった錘が巻き上げ効率を良くする役割を担っています。
錘には一定以上の重さが必要で、比較的厚く設計する必要があり、デザイン性の阻害はもとより、腕時計も重くなってしまいます。
重さをキープしつつも、体積を減らすことができるのがタングステンです。それにより、デザイン性を阻害することもなく軽量も図れるのです。
3.まとめ
軽量化を図る時に重い材料を使おうという人はまずいないと思いますが、意外にも身近なところで活躍の場所が広がっているので、是非、知ってもらいたいと思います。何かお困りのことがあれば、ご相談くださいますようお待ちしております。より良い製品の開発、ご提案にこれからも尽力してまいります。
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