飛行機に乗られた際、両翼のジェットエンジンをご覧になったことがありますか?ジェットエンジンの前方に巨大なファンが見えると思いますが、その奥には薄い羽が何層にも重なって並んでいます。この薄い羽1枚1枚がタービンブレードと呼ばれるもので、このタービンブレードの加工にダイヤモンド工具が使われています。今回はその加工について紹介します。
1.航空機用ジェットエンジン部品は加工が難しい
近年、航空機に求められる大きな要素が燃費向上で、そのために機体の軽量化やエンジンの高性能化が進んでいます。これにより、機体の構造材には多くの複合材料が使用されるようになり、ジェットエンジンの素材には、チタン・チタン合金・ニッケル基耐熱合金などが使われる割合が大幅に増加しています。耐熱合金素材は一般的に難削材と呼ばれ、素材の特性から、鉄・鋼・アルミ合金などに比べ加工が非常に難しい材料です。これら難削材には、加工方法や工具開発などの技術開発が不可欠となっています。
2. ジェットエンジンのタービンブレード加工にダイヤモンド工具
航空機用部品には多くのダイヤモンド工具が使用されていますが、今回はジェットエンジンのタービンブレード加工用ダイヤモンド工具を紹介します。
タービンブレードには他の航空機部品と同様、非常に高い形状精度が求められます。加工が難しい難削材に高い形状精度を達成するために高精度な加工が必要となりますが、それを支えているのがダイヤモンド工具です。
タービンブレードは使われる部分によって素材や形状が変わりますが、アライドマテリマアルでは羽の根元部分のルート溝加工と羽の上部とシュラウドフィン部分の加工に高精度電着ホイール「FORMASTER(フォーマスター)」を提供しています。
また、タービンブレード下部のクリスマスツリーと呼ばれる部分を加工する一般砥石の形状成形に「ダイヤモンドロータリードレッサ」が活躍しています。ちなににタービンが収められている燃焼室のケース加工にも高精度電着ホイール「FORMASTER(フォーマスター)」が使用されています。
◆ジェットエンジンに使われているダイヤモンド工具
◆タービンブレードの加工事例
・高精度電着ホイール『FORMASTER』
耐熱合金などの難加工材料を砥粒の均一なめっき技術により、高能率な加工を実現します。
・ロータリードレッサ
タービン特有のセレーション形状に対応でき、研削加工に必要とされている高精度・長寿命に砥石の成型ができる工具です。
◆関連製品動画
総形ダイヤモンドホイール
字幕付きの製品説明動画です。ぜひご覧ください。
3.まとめ
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