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プリント基板加工用ドリルとタングステンカーバイドの役割

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超硬合金/ 2018/06/19

スマートフォンや携帯電話の主要な部品の一つとして使われているプリント基板の加工には、タングステンカーバイドを原料とする超硬合金製ドリルが使用されています。どんな役割を持っているのかご紹介したいと思います。

1.プリント基板とは

プリント基板とは
絶縁体でできた板の上や内部に導体の配線が施され、電子部品が取り付けられる前の状態のものをプリント配線板といいます。
そのプリント配線板に電子部品がはんだ付けされて電子回路として動作するようになったものをプリント回路板といい、プリント配線板とプリント回路板の二つをまとめた総称を「プリント基板」といいます。電気製品の主要な部品の1つです。

2.プリント基板加工用ドリルについて

プリント基板の穴あけ加工に用いられる極小径のドリルです。このドリルの材料には、タングステンカーバイドが使用されています。タングステンカーバイド粉にコバルト粉、複炭化物粉等を添加し、均一に混合した後、粉末をスプレードライヤー等を用い造粒し、流動性をよくします。その後、成型、焼結し、超硬合金となります。

3.タングステンカーバイドの特徴・役割

タングステンカーバイドの特徴・役割
タングステンカーバイドの特徴として以下の3つが挙げられます。
①硬度が高い ②高温強度が高い ③腐食に強い
ダイヤモンドに次ぐ硬さを誇り、熱膨張率が低いため高温・高速環境下で使用される切削工具用原料として最適。常温・空気中では酸化しないため過酷な環境下でも安定した特性を発揮します。プリント基板の高機能化、高密度化とともに、基板材料が耐熱性の向上のために難削化した材料が多く使われるようになり、超硬合金製の工具が基板切削に活躍しています。

4.まとめ

私達の生活には欠かせないスマートフォンなどの電気製品にはプリント基板が多数使用されています。またそのプリント基板の加工には欠かせない超硬ドリルには、その特性を活かしたタングステンカーバイドが材料として使われていることをご紹介させていただきました。

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