タングステンとカーボンの結合により六方晶と呼ばれる非常に緻密な結晶構造を形成、ヤング率は約550 GPaであり鋼の約2倍の剛性です。
灰色から黒色の粉末で高硬度、高強度、高弾性等、工具材として理想的な特性を有し、超硬合金の主原料として粉末冶金法により使用されています。
タングステンカーバイドのモース硬度は「9」。ダイヤモンドに次ぐ硬さを誇ります。
高温化においても高い強度を保ち、また熱膨張率が低いため高温・高速環境下で使用される切削工具用原料として最適です。
タングステンカーバイドは非常に安定な物質であり、常温・空気中では酸化しません。 また各元素との固溶体を形成しにくく、過酷な環境下でも安定した特性を発揮します。
酸素雰囲気下で粉末を熱すると約300℃で酸化が起こり、約700℃で急激に反応し酸化物(WO3)になる。
水、塩酸、硫酸とは反応しないが、硝酸には溶解する。
塩素と400℃以上で反応。
フッ素とは18℃で反応。
分子量 | 195.9 |
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結晶構造 | 六方晶 |
結合炭素量(%) | 6.13 |
比重 | 15.6 |
格子定数(Å) | a=2.900 c=2.831 |
融点(℃) | 2,747 |
モース硬度 | 9 |
ヤング率(GPa) | 550 |