株式会社アライドマテリアル

ホーム > 技術情報 > タングステンについて > タングステンの特徴

タングステンの特徴

タングステンとは

特徴1高い融点

高い融点

金属のなかで最も融点が高いタングステン。熱膨張率が低く、超高温の環境下でも形状安定性がきわめて高い特性があります。

特徴2大きな電気抵抗

大きな電気抵抗

比較的大きな電気抵抗を持ちます。当社では、放電性、耐放電消耗を改善した各種放電電極用のタングステン棒などを提供しています。

特徴3高い硬度

高い硬度

タングステン自体も高い硬度をもつ金属ですが、炭素と結びつくことで非常に硬度が高くなり、高級な切削工具などに用いられます。

スウェーデン語で「重い石」という意味があるタングステンは、銀灰色の非常に硬く重いレアメタルの一つです。
金属のなかでは最も融点が高く、金属としては比較的大きな電気抵抗を持つので、2000℃を超える炉のヒーターや反射板などに使用されます。
また炭素などと混ぜ合わせることでさらに硬い合金になり、コバルトなどと合わせた超硬合金は高級な切削工具に使用されます。

さらに環境への影響がきわめて小さなタングステンは、放射線遮へい能力が鉛と比較して非常に高く、放射線遮へい材としてX線CTなどの医療分野でも活躍しています。
このように普段身近に感じない金属ですが、工業用・医療用として私達の生活に密接に関係があります。

タングステンの物理的性質
原子番号 74
密度(Mg/cm3 293K 19.26
融点(K) 3683
沸点(K) 5930
蒸気圧(Pa) 2000K 2・10-10
抵抗率(10-8Ωm) 300K 5.65
比熱(J/kg・K) 273K~373K 138
熱伝導率(W/m・K) 300K 174
線膨張係数(10-6/K) 293
293~2000K
4.5
5.2
仕事関数(eV) 単結晶
多結晶
5.2
4.5
熱中性子捕獲断面積(10-28m2 300K 18.4

化学的性質

  • 常温では安定しているが、表面の光沢を失う程度に酸化する。高温で主にO₂、CO₂、N₂、H₂Oおよび炭化水素と反応するが、水銀蒸気および水素とは反応しない。
  • 酸素または空気と反応するとき、温度の上昇にしたがってW₃O、WO₂、W₂₀O₅₈、などの低級酸化物を経て高級酸化物(WO₃)をつくる。
  • 水に侵されないが赤熱状態では水蒸気に侵され、WO₃をつくる。
  • 硝酸と弗酸の混合液には激しく反応して溶解する。
  • 灼熱温度では還元性をもっている。硫黄とともに強熱すると化合物(WS₂)をつくり、リンの蒸気を通すと化合物(W₃P₄)を生成する。
タングステン 気体との反応
物質 温度 反応
空気   室温 反応せず
400℃ 酸化が始まる
700℃ WO₃を生成し急速に酸化する
酸素  室温 反応せず
530℃ 低圧でもWO₃を生成する
水蒸気 700℃以上 酸化が急速に進行する
窒素    2,000℃まで反応しない
  1,700℃まで3段階の吸収がある
一酸化炭素 1,000℃以上 W₂C₄を生成する
二酸化炭素 1,200℃ 酸化する
炭化水素  1,200℃ 炭化物を生成する
2,430℃ 炭化物は分解する
乾燥塩素 250℃ 6塩化物を生成する
フッ素 室温 昇華性のフッ化物を生成する
臭素 赤熱 臭化物を生成する
ヨウ素 赤熱 臭化物を生成する
水素  

反応せず
ただし1,200℃以下で微量の吸収がある

硫化水素 赤熱 表面反応が起きる
二酸化硫黄 700℃以上 酸化物形成
タングステン 液体・溶解塩との反応
物質 温度 反応
室温 反応せず
熱液 反応せず
水銀   反応せず
塩酸 室温 希、濃塩酸とも反応せず
熱液 わずかに侵される
希硫酸 室温 侵されない
熱液 わずかに侵される
濃硫酸 室温 わずかに侵される
熱液 徐々に侵される
硫酸 熱液 わずかに侵される
フッ酸 熱液 希、濃フッ酸とも反応せず
硫酸+フッ酸 熱液 急速に侵される
王水 熱液 わずかに溶け酸化膜を作る
水酸化ナトリウム 室温 侵されない
溶解状態 急速に侵される
  空気中では酸化により促進される
亜硝酸ナトリウム 約500℃ 激しく発熱しながら溶ける
水酸化アンモニウム   侵されない
液体アンモニア   侵されない
タングステン 固体との反応
物質 温度 反応
炭素、黒鉛  850~1,410℃ 炭素を吸収する
1,410~1,600℃ 炭化物を生成する
マグネシア 1,500℃まで 安定
ジルコニア 1,600℃まで 安定
トリア 2,200℃ わずかにトリアを還元する
アルミナ 1,900℃まで 安定
ベリリア 2,200℃まで 安定