ダイヤモンドとは、ギリシャ語で「アダマス(adamas=征服しにくいもの)」が語源となっており、16世紀の中ごろに現在の「ダイヤモンド」となりました。和名は金剛石(こんごうせき)。
純粋の炭素からなる鉱物で一般的には宝石として知られていますが、天然の物質のなかで最も硬いことから工業用としても多く利用されています。天然ダイヤモンドのおよそ8割が工業用として利用されており、人工的に作られるダイヤモンド(人工ダイヤモンド)はほとんどが工業用となっています。
合成ダイヤモンドは人工ダイヤモンドとも呼ばれ、炭素材料などを用いて人工的に作り上げたダイヤモンドのことです。主に高温高圧合成(HPHT)や化学気相蒸着(CVD)法により作られています。合成ダイヤモンドは透明性や輝きという点で、天然ダイヤモンドに遥かに及びません。また、ダイヤモンドならではの光の屈折率など、美しさの点でも大きく劣ってしまいますので、合成ダイヤモンドは工業用用途が大半で、宝飾用としては用いられていません。
合成ダイヤモンド
(住友電気工業株式会社 スミクリスタル)
BNとは、CBNは立方晶窒化ホウ素「cubic Boron Nitride」の頭文字をとった表記で、ホウ素、窒素からできている化合物です。ダイヤモンドに次ぐ硬さを持ち、また700℃で酸化が始まるダイヤモンドに対して、CBNは1,300℃まで熱的耐性があることから、高温下での加工はCBNのほうが優れています。
ダイヤモンドは切削工具材料として「硬さ」「熱の拡散性」に非常に優れています。ダイヤモンドに次ぐ硬さをもつCBNは、ダイヤモンドよりも鉄系金属との反応性が低いので、主に鉄系金属の切削に用いられます。いずれも研磨すると「鋭利な切れ刃」を成形することができます。
切削加工とは、金属材料や樹脂材料などを工具や設備を使用して希望の形状や寸法に仕上げる加工のことです。
切り込み、送り量(速度)と、切削速度の3つを切削条件といい、それ以外の付随的な条件を作業条件といいます。
すくい角を大きくすれば切削抵抗は減少します。
切削速度が上昇するに従い、切削抵抗は減少します。
切削油剤は刃先、加工物を冷却して、高温による軟化抑制、熱による変形を抑えるためと、刃先と切り屑間に潤滑作用を与え、溶着を防ぐために使用します。
ダイヤモンド・CBN切削工具とは、切削工具の切れ刃にダイヤモンド・CBNを使用した工具のことです。切削加工に使われる工具には超硬やハイスなどさまざまな素材が使用されますが、ダイヤモンド・CBNはそれらの素材と比べ「硬さ」「熱の拡散」が非常に優れており、研磨すると「鋭利な切れ刃」を成型することが可能です。 ダイヤモンド・CBN切削ツールはこれらの特性を活かし、超精密・超寿命・高性能な加工が可能となります。
ダイヤモンド | 超硬合金 | ハイス | ||
---|---|---|---|---|
単結晶 | 多結晶 | |||
①高硬度であること | ◎ | ◎ | △ | × |
②適切な靭性がある | × | △ | ○ | ◎ |
③熱の拡散性が良い | ◎ | ○ | △ | △ |
④刃先の鋭利性 | ◎ | × | △ | ○ |
⑤鉄系金属との親和性 | × | × | △ | △ |
⑥等方性 | × | ○ | ◎ | ◎ |
旋削加工とは、加工物を回転させ、切削工具を当てて削る加工のことです。代表的なものが汎用旋盤やNC旋盤を使用した旋盤加工で、様々な形状のバイトや工具を用いて加工物を仕上げます。加工物の素材や用途によって刃の素材や形状が変わってきます。
穴加工(穴あけ加工)とは、一般的にドリルをボール盤やマシニングセンタに取り付け、加工物に穴を開ける加工のことですが、旋盤やフライス盤でも穴あけ加工は行われます。穴の仕上げ加工には主にリーマが使用されます。また座グリ加工や中ぐり加工、タップ加工、ブローチ加工も穴加工に分類されます。
フライス加工とは、フライス盤やマシニングセンタを使用し、複数の刃を持つフライス工具で行う切削加工のことです。フライス工具にはさまざまな形状のものがあり、加工形態も平面加工、側面加工、溝加工など加工物の形状によって変わります。エンドミル加工もフライス加工の一種です。
ブローチ加工とは、ブローチ盤を使用して棒状の本体外周の軸に沿って多数の切刃が寸法順に配列されたブローチと呼ばれる工具を使用し、加工物の表面や穴の内面を加工する加工です。
バイトはシャンクの端に刃部を有する切削工具の一種です。刃部材料の種類として、ダイヤモンド・CBNのほか、高速度工具鋼・超硬合金・サーメット・セラミックスなどがあります。
ドリルは、工作物に穴を開ける切削工具です。先端に切れ刃をもち、ボディには切りくずを排出するための溝を持っています。さまざまな切削工具のなかでもっとも一般的な工具で、家庭で使用するものから特殊な加工に用いられるものまで、多様な形状や種類があります。素材は高速度鋼や超硬合金などが使用されますが、ダイヤモンドコーティングされたものも存在します。
リーマは、ドリルなどで開けられた穴を、要求精度にあわせて仕上げるための工具です。刃の材質にはバイトと同様、ダイヤモンド・CBNのほか高速度工具鋼・超硬合金などが用いられます。切れ刃の数は穴径や用途により1枚から複数枚あります。また、段付きリーマは刃が複数段階に分かれており、1本のリーマで複数の工程を加工が可能となります。
フライスとは、円板や円筒体の外周面もしくは端面に複数の切れ刃を有し、回転させながら加工物を切削する工具の総称です。おもにフライス盤やマシニングセンタで使用され、刃の素材にはダイヤモンド・CBNのほか、高速度工具鋼・超硬合金などが用いられます。エンドミルもフライスの一種です。
エンドミルとは、外周面及び端面に切れ刃をもつシャンクタイプフライスの総称です。
ブローチとは、棒状の本体外周の軸に沿って多数の切刃が寸法順に配列されており、ブローチ盤を使用して加工物の表面や穴の内面を加工するための工具です。
タップは、穴の内側に切り込みながら雌ねじを切るための工具です。ねじ切りダイスは、円筒状の加工物に回転させながら雄ねじを切る道具でです。